1. 地元での出来事
2. 私たちの仕事
1:地元での出来事
私の出身地は静岡県浜松市の山あいにある地域です。小さな集落ですが、川のせせらぎと山の緑に囲まれた、のどかで穏やかな場所です。
私はその自然豊かな場所で幼稚園〜高校まで過ごしました。
しかしそんな地元で少し寂しいことがありました。
それは3月をもって幼稚園と小学校が同時に閉園・閉校するということです。私はその閉校式に参加してきました。
私が在籍していた頃は全校で80人ほど、賑やかとは言えないまでも、毎日活気にあふれていました。
しかし閉校式では在校生は全校生徒7人になっていました。少子化と過疎化という現実に、改めて向き合わされました。
かつてこの学校には最大で906人もの児童が通っていたそうです!その頃からずっと校庭に立ち続けてきたシンボルの「樫の木」も、閉校式で伐採されました。
約400の参加者が見守る中、大きな枝が切り落とされる音を聞いた時、少し泣きそうになったのはあの木が子供たちの成長をずっと見守ってくれていたからだと思います。
式の最後には、参列者全員で校歌を合唱しました。子供のころは何気なく歌っていましたが、その日ばかりはまるで学校とのお別れを告げる「最後のチャイム」のようでした。
そんな式の会場には、玄関の上に掲げられた校名サインが静かに存在感を放っていました。ふと思ったのはこうして学校の名を示すサインは、記憶を留める目印なんだなあということです。
1:私たちの仕事
実は私たちフジタでも、学校をはじめとする各種施設のサインや案内表示などのデザインに関わることがあります。
普段の業務では「機能性」や「視認性」に注目することが多いのですが、この閉校式を通じて「サインには思い出を留める力もある」と感じました。
子供の頃毎日目にしていた文字・標語は、そこに過ごした時間そのものが宿っているのかもしれません。
私たちが手がけるサインの一つが誰かの思い出になるとしたら、それはとても誇らしい事だと思います。
今回はこんな個人的なお話になってしまいましたが、私の中でのビッグイベントだったので書かせていただきました。
私にとって地元は人生のスタート地点です。
閉校式により、一つ思い出が閉じられましたが、寂しさよりも感謝の気持ちが大きいです!
それではまた次回のブログでお会いしましょう😀