前回、印刷色を決めるための”色見本”について説明致しました!
今回は色見本で決めた色にするための、
データの色設定についてご説明致します ̄O ̄)ノ
目次
◆ 光と色の三原色
◆ CMYKとRGB
◆ イラストレーターのカラーモード
◆ まとめ
光と色の三原色
すべて色は3つの基本色から成り立っていると言われています。(諸説あるようですが…)
そして、色の再現方法としては「加法混色」と「減法混色」の2種類に分かれます。
減法混色とは?
白色の背景から始まり、CMYの色を加えるほど黒色に近づいていきます。色が重なった領域は光が減り、より暗くなります。印刷物にはこの再現方法が使用されています。
加法混色とは?
黒色の背景から始まり、RGBの色を加えるほど白色に近づいていきます。色が重なった領域は光が増え、より明るくなります。テレビやパソコン、スキャナーやステージなどが、この再現方法を使用しています。
CMYKとRGB
CMYKとRGBと書きましたが、どのような色のことが説明致します!
CMYKとは?
CMYから派生した、減法混色に基づく色の表現法で、
CMYとは色の三原色である、C(シアン)・M(マゼンタ)・Y(イエロー)のことです。
理論上は、この3色を混ぜ合わせれば黒色になるのですが、一般的な黒色ではなく灰色に近い色になります。そこで、黒色を表現するために「K(ブラック)」を追加して「CMYK」と呼ばれています。
RGBとは?
加法混色に基づく色の表現法で、
RGBは光の三原色である、R(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)のことです。
RGBとCMYKでは色を再現できる領域(カラースペース)が異なります。
CMYKとRGBでは、色の再現領域が違い、CMYKがRGBより領域が狭くなっています。そのため、RGBで作成されたデータを印刷用としてCMYKのデータに近似色で置き換えようとしても色数が少ないため全体的にくすんだ色味になってしまいます。
そこで、印刷データはCMYKモードで入稿していただく必要があるのです!
イラストレーターのカラーモード
イラストレーターで絵や文字を作る時には、カラーモードを設定しています。5種類のカラーモードがあり、色の数値を変えることで色を変更することができます!
印刷データを作成する際にはCMYKモードにします。パソコン画面で見ている色と、実際に印刷した色に違いがあるため、印刷用のカラーモードとして使用されているのがCMYKモードだからです。
逆に、ホームページなどWeb上で使用する画像などを作成する時にはRGBモードで色を設定します。
白黒印刷の場合は、グレースケールモードで設定をします。
HSBモードはH(色相)、S(彩度)、B(明度)を表しており、RGBと同じようにWeb表示用のカラーモードで、立体的な表現をする際に便利だと言われています。
WebセーフRGBモードはWindowsやMacなどのOSの違いに関係なく、すべてのブラウザーで表示できる216色を選択できるモードです。
しかし、カラーモードでCMYKで色設定しても、ドキュメント自体の設定がRGBだと保存の際、RGBに勝手に変換されてしまいます。ドキュメントの色設定はIllustratorを立ち上げ、新規ドキュメントのダイアログで設定可能です!
既に新規ドキュメントを作って作業をしてしまった…!( ̄0 ̄;)という方も大丈夫!
ファイル>ドキュメントのカラーモード>CMYK カラー
で作業途中でもモードの変更が可能です☆
まとめ
「CMYK?RGB?名前は聞いたことがあるけど、何が違うんだろう…?」
「そもそもカラーモードって何?」という方も、理解が深まったのではないでしょうか?
繰り返しになりますが、印刷するデータの色がRGBのカラーモードで作成されていると、くすんだ色味になってしまいます。綺麗な印刷物を仕上げるために、入稿データを作成する際には気をつけておきたいポイントですね♪