こんにちは!東京支店の小笠原です(・u・)♪
最近の小笠原は、繁忙期(フジタでは1〜3月)に備え色彩について勉強し直しております!
レイアウト原稿を制作する際、お客様からいただいたデータ画像から、DIC・日塗工の近似色にしたり・・・
色の配色を考えるため、色彩の知識はなくてはならないものです!
そこで今回は色彩に関しての記事を書いてみました!
これからDICや日塗工についての記事も書いていこうと思いますが、
色の原点から知ろうということで・・・今回は「色彩文化 ヨーロッパ偏」についてです。
古代〜近代ヨーロッパは、「美術・工芸において色彩文化が盛んな時代」といわれており、
現在知られている色彩理論や色彩体系のほとんどがヨーロッパの人と風土から生まれました。
ヨーロッパを年代別に区切り、説明していきます。
色彩に興味がある方や色彩検定を受けよう!と考えている方にぜひ読んでいただきたいです^^
目次
- 古代ヨーロッパ 〜5世紀
- 中世ヨーロッパ 5〜14世紀
- 近世ヨーロッパ 15〜18世紀
- まとめ
1,古代ヨーロッパ 〜5世紀
「色彩とはなにか?」人類最初の色彩論が唱えられた時期
2人の哲学者によって唱えられました。
○哲学者プラトン
○哲学者アリストテレス
彼らの色彩についての考察は、ヨーロッパの色彩文化において影響を及ぼしたといわれています^^
彼らがいなかったら、ヨーロッパの色彩文化が栄えるのは、もう少し遅くなっていたかもしれません。
2,中世ヨーロッパ 5〜14世紀
豊富な着色材料が発見され、開発された時期
○着色材料が発見された経緯
キリスト教の信仰によって、中世ヨーロッパでは、色々な物質を混合して人工的に色を作ることを禁止していました。(神が創り出した自然の秩序に対する冒涜行為であるという哲学者プラトンの考えに支配されていたためです。)
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混色によって新たな色をつくり出すことが出来なくなったヨーロッパの画家たちは自然物の中から、色を作り出さなければなりませんでした。
(例えば、緑の色を使いたいとき黄色と青を混ぜてつくるのではなく、ニラの葉などの天然の緑の染料や顔料を見つけて使っていました。)
その結果、多種多様な着色原料が発見されて開発されました!
3,近世ヨーロッパ 15〜18世紀
新技術の発達や美術・工芸においても色彩文化が盛んとなった時期
この時期に活躍した代表的な人物は、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロです。
レオナルド・ダ・ヴィンチは史上最高の画家のひとりとされていて、映画の題材にされることもあるくらい有名ですね。
絵画の中に取り入れられた技法として2つ挙げられます。
★開発された技法①「空気遠近法」
例えば、山や自然の風景を見たとき、遠景に向かうほどに対象物は青味がかって見え、同時に遠景ほど輪郭線が不明瞭になり対象物は霞んで見えると思います。
この性質を利用して、遠景にあるものをぼかして書いたり、色彩をより大気の色に近づけるなどして、空間の奥行きを表現する技法のことです。
★開発された技法②「キアロスクーロ」
明暗や濃淡によって奥行きや立体感を写実的に表現する画法のことです。
光と影のコントラストのことをキアロスクーロ(白と黒)と言います。コントラストが強いと奥行きが出ます。(わたしは、りんごを描くとき自然と使っています!)
また、印刷物の普及されはじめたのもこの時期です!
グーテンベルクによって、※活版印刷が発明されました。
初めて印刷されたのは、旧約・新約聖書と言われておりこれがきっかけで印刷物が普及されるようになりました。
※グーテンベルク・・・本名:ヨハネス・ゲンスフライシュ・ツーア・ラディン・ツム・グーテンベルク。もともと宝石職人として金属をカットしたり、鏡を販売していたといわれています。「聖書を多くの人に読んでもらいたい!」という思いから、活字をつくるために鉛や銅など様々な金属を異なる比重で試し、金属活字を発明しました。
※活版印刷・・・活版を使って印刷する技術のことです。活版とは活字を並べて作られた版のことで、イメージとしてはインクをつけて押すスタンプのようなものです。
4,まとめ
古代ヨーロッパから「色彩とはなにか」といった色彩論が生まれ、着色材料の発見や印刷物の普及など
現在知られている色彩理論や色彩体系のほとんどがヨーロッパの人と風土から生まれました。
たまには、当たり前にあるものの原点を知ってみてはいかがでしょうか^^