top

こんにちは!関根です。

とても身近なものになってきた点字。
さまざまな施設の案内板にも点字入りのものが増えてきたと感じませんか?

以前、トイレ点字についてご紹介しました。
5分で分かる!トイレ点字案内板

今回は点字の総合案内板についてお話ししようと思います。
総合案内板とは施設全体の案内をしている案内板のことです。

色の決まりや設置位置、製作方法はトイレ点字案内板とほぼ変わりませんが、
トイレ点字案内板は表示項目が少ないのに対し、総合案内板は情報が盛りだくさんです!

点字の総合案内板製作の注意点は、その盛りだくさんの情報をいかに認識しやすい案内板にするかです。

認識しやすい点字案内板とはどのような内容になっているのか、
フジタで製作している点字案内板の基本的な内容をご紹介します(^▽^)

目次目次

  1. 表示内容
  2. 凡例(はんれい)
  3. 全フロアを入れた点字案内板
  4. おすすめ商品
  5. まとめ

1,表示内容

1

点字総合案内板の基本的な表示内容は、表題、凡例(はんれい)、平面図の3点です。
平面図には墨字(印刷の文字)と共に点字で部屋名が書かれています。
スペース的に点字が入りきらない場合は凡例へ表記します。

また平面図下に当フロアの部屋名を表記する場合もあります。(無くても可)

2,凡例(はんれい)

2

凡例の文字位置は、
1行目・6マスあけ
2行目・4マスあけ
3行目・2マスあけ
です。

このマス空け(図の紫の部分)は現在位置の点字が大きく、周囲の点字が読みづらくなるので読みやすいようあけています。

表記の内容は上から、
(1)現在位置を示す図柄
墨字の表記は読むと「げんざいいち」となりますが、点字表記は「げんざいち」と表記します。
そのあとに現在位置のある場所を表記します。
(例)「ずの みぎうえ」、「ずの ひだりした」等

(2)階段の向きを示す図柄
階段の向きを示す図柄は、三角のとがっている方向が登りの方向を表します。

(3)誘導(点字ブロッグ等)を示す図柄
誘導線や点字ブロッグの位置などを示します。
通常の点字より少し大きめの点字でラインを表示します。

(4)入れない場所を示す図柄
倉庫などのバックヤードは利用する場所ではないので、入れない場所としてこのように点々の盛り上げをつけます。

(5)平面図に入りきらない部屋名(箇条書き)
箇条書きは五十音順にしています。

(6)製作年月日
管理の意味と最近の日付になってるほど新しい情報で安心されます。

3,全フロアを入れた点字案内板

基本的に点字案内板の基本的な最大寸法は横巾1000mm以内、縦巾600mm以内の大きさです。
それ以上大きいものは触読範囲が広くなり、点字を触る手が届かない場合がある為おすすめできません。

ですがどうしても全フロアを入れた案内板をつくるとなると、基本の大きさよりも大きな点字案内板が必要となります。

そんな場合は案内板の大きさを大きくし、点字範囲は1000×600におさめる方法をおすすめいたします。
墨字では全フロアをいれますが、平面図の盛り上げは1階のみにします。

3
(クリックして拡大)

4b
(クリックして拡大)

こちらは上の案内板の盛り上げ部分を示した図です。

(A)凡例をいれます。

(B)点字表記で「この案内板の右上に各階のご案内があります。」といれます。

(C)各階の部屋名を点字表記します。
各階のご案内は凡例の横に並べると分かりやすいそうです。
スペースがなければ左下に表記することも可能です。

(D)1階の平面図

このように1階以外の2階・3階は平面図を省き、箇条書きで部屋名をいれて情報量を絞ります。
なるべく情報量を絞ることで、点字案内板を利用される方への負担を少なくします。

4,おすすめ商品

点字総合案内板におすすめの商品をご紹介いたします。

5

一番人気なのはアルミフレームの案内板。
角がR形状になっているので触れる手に優しい仕上げになっています。

大きさはフリーサイズですので、規格以外にも寸法をご指定していただけます。

6

自立式の点字案内板は2種類ご用意しています。
ぬくもりのあるタモ材を使った仕様と、すっきりとした印象のステンレスフレーム仕様があります。

図面ダウンロードはこちら

他にも別注で木製フレームや、透明カバー付の案内板も製作可能です。

既存の案内板の仕様と合わせたいなどのご要望などがありましたらフジタにご相談くださいませ。

7b

また点字案内板に関して「全国的な指定や規格はありますか?」といったお問い合わせをいただくことがあります。
全国的な規定はありませんが、自治体単位では決まっている場合があるので、念のため役所等にご確認いただくことをお勧めします。

5,まとめ

いかがでしたか?

平面図は施設によって表示が大きく異なります。
点字案内板は通常の案内板よりも触読性を考慮し、情報をできるだけ少なくする工夫が必要です。

普段何気なく見ている点字案内板に少しでも興味を持っていただきたいと思っています。
また障害者の方が手を触れる大事な道しるべなので、皆様に大切に扱っていただきたいと思います。
こういった理解を深めることもバリアフリーの配慮に繋がるのではないでしょうか。

点字の表記については、過去に記事を書いておりますので是非合わせてご覧ください(^^)
知っておきたい! 点字サインの知識 初級編
知っておきたい! 点字サインの知識 中級編
toiawase