今回は年々バリアフリー対策として需要が伸び続けている点字の基礎の基礎についてまとめました。
見たことあるけど、どのように標記されていてどんな読み方をするのか分からない・・・。
という方も多いのではないでしょうか?
そんな方に、点字の基礎知識と表示方法についてご説明します!
目次
- 身近にある点字
- JIS規格点字
- 点字の表示原則
- 点字の文字構成
- 4つの点字種類
- 点字ピンとは
- まとめ
1. 身近にある点字
みなさんも身の回りの商品や街中で点字を一度は見たことがあると思います。
いくつ思い出せるものはありますでしょうか?
アルミ缶の上部、食品や化粧品のボトル、施設の案内板、トイレの案内板、エレベーターのボタン、手すりなど…
意識をしてみれば身近にあるものだと気づかれると思います。
2. JIS規格点字
日本工業規格(Japanese Industrial Standards)
日本工業規格(JIS)とは、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大臣が制定する工業標準であり、日本の国家標準の一つである。
JIS規格点字の表示方法にはたくさんの決まりがあります。
点字つぶの大きさから表題の位置や凡例の位置、記号、案内板にする場合の最大サイズなどなど
世に出回っている点字でもJIS規格に法っていないものは意外と多くあります。
フジタではJIS規格点字に基づいた点字標記をしています。
3. 点字の表示原則
点字の表示原則の主なもので言うと、
・点字はどの場所に表示する場合でも、左から右に触読できるように配置する
・1行のマス数が40マスを超えないことが望ましい
・点字と表記する墨字は素地に対して色のコントラストのはっきりした書体を使うこと(文字の大きさは目的によって変更可能)
・墨字は点字と重ならないようにすることが望ましい
4. 点字の文字構成
点字は基本的にひらがな標記で、6つの点が1ブロックです。
6つの点のうちどの点を盛り上げるかによって文字を表します。
ただし 濁音(ガギグゲゴ 等)や、拗音(キャキュキョ 等)は2ブロックで標記します。
数字やアルファベットは、かな文字と重複しているので文字の前に数符や外字符をつけます。
その他にも点字には大文字符、二重大文字符、外国語引用符など様々な符があります。
5. 4つの点字種類
表示本体の素材に応じて様々な点字の素材があります。
●透明点字
透明の樹脂をインクのようにのせる方法
適した素材:アクリル、アルミ、スレンレス、木製
●樹脂製点字ピン(白色)
板面に穴をあけて差込む方法
適した素材:アクリルサイン
●ステンレス製点字ピン
板面に穴をあけて差込む方法
適した素材:ステンレス、アルミ素材、木製
●プレス点字
裏から押し出して凹凸をつける方法
適した素材:薄い樹脂シート
フジタではJIS規格にあわせた点字を製作する為に、このような4つの点字方法を扱っています。
6. 点字ピンとは
点字ピンは株式会社フジタ独自の点字技術です。
キノコ状の形をしており、穴をあけた板にひとつひとつ手作業で埋込むようにします。
メリットは、樹脂を固める透明点字と違い、板に埋込んでいるので丈夫で長持ち。
盛上りの高さも一定なので読み取りやすい点字ができます。
7. まとめ
点字サインの知識、初級編いかがでしたか?
後日レベルアップした内容をご紹介致しますのでお楽しみに。
様々な標記の仕方や素材がありますが、基本のJIS規格を守りつつ視覚障害者の方が読み取りやすい点字を心掛けることが一番です。
お客様の声に応じて標記の仕方を工夫したり、よりよい点字サインをご提案いたします。