みなさんはカラーユニバーサルデザインをご存知でしょうか?
もし、知らない方は是非この記事を読んで下さい!
カラーユニバーサルデザインに配慮したサインについて簡単に説明させていただきます。
目次
◆ カラーユニバーサルデザインとは?
◆ 色弱者とは?
◆ 色弱者にはどのように見えるの?
◆サインにおいてのカラーユニバーサルデザインの注意点
◆ まとめ
カラーユニバーサルデザインとは?
カラーユニバーサルデザイン(CUD)とは、誰もが視覚しやすくデザインを行うことです。より多くの色覚タイプ の人に配慮することで、配色のバリアを改善することを目的にしています。 また、CUDマークはCUDに関する一定の用件を満たした印刷物・製品や施設などだけが表示できるものです。
色弱者とは
色の感じ方は、遺伝子によってきまります。先天性の色弱者は日本では男性の20人に1人、女性では500人に1人の 割合で日本人全体では約316万人です。一般色覚の人でも高齢化に伴う眼の老化や病気(白内障や疾患)の方が約150万人いると言われています。そのような方々は一般色覚の方より色が少なく見えたり、違う色に見えたりします。
色弱者はどのように見えてるの?
先天性色覚タイプの特徴は、大きく分けて5種類あります。
- C型
C型(Common:C-type)は一般色覚または正常色覚と呼ばれています。色覚の特徴としては、相対的に緑〜赤の色相差に敏感です。
- P型
P型(Protanope:P-type)は赤を感じる能力が低いために、赤を暗く感じるのが特徴です。また、赤〜緑の光の波長の差が分かりにくいという特徴もあります。日本男性の約1.5%の人がこの色覚型です。
- D型
D型(Deuteranope:D-type)は緑を感じる能力が低いです。P型と同様に赤と緑の区別がつきにくいという特徴があります。日本の男性の約3.5%の人がこの色覚型になります。
- T型
T型(Tritanope:T-type)は青を感じる能力が低いです。青を感じる部分は古くから持っていた能力なので、無い人は少なく、約10万人に1人程の割合でしか存在しないと言われています。
- A型
A型(Anomalous trichromat:A-type)色を感じる部分が全て無い、または機能しない人です。光を感じるのみなので、色彩感覚は生じません。視力が悪いのが常で、とくに明るい所で視力低下が起こります。この色覚タイプも少なく、10万〜20万人に1人と言われています。
それぞれの色覚タイプがわかりましたか?
その中でも多く存在するC型とP型とD型の見え方をこの記事のアイキャッチ画像で比較してみましょう。
このように見え方が変わってきます。P型とD型を見るとわかるように、カラフルな鉛筆が同じ色に見えているものがあります。手前の黒と緑の色えんぴつやピンクと青の色鉛筆が同じに見えます。生活の中で色によって不便を感じることが色弱者には多くあるのです。
サインにおいてのカラーユニバーサルデザインの注意点
では今回の話の本題に戻りましょう。色弱者に配慮するサインの注意点は何なのでしょう。
3つのポイントがあります。この3つを抑えておきましょう。
- できるだけ多くの人に見分けやすい配色を選ぶ。
色を変える。
色の濃淡・明度の差をつける。
- 色を見分けにくい人にも情報が伝わるようにする。
形を変える。
ハッチング(模様)をつける
文字や線を太くする。
- 色の名前を用いたコミュニケーションを可能にする。
色の名前を書く。
色の名前が分からない場合でもわかるよう、「A,B,C」など記号をつける。
この3つのポイントに注意してサインを見直してみましょう!
まとめ
色弱者は、日本人男性20人に1人いるということは、学校1クラス40人で半分が男子だとするとクラスに1人色弱者がいることになります。身近な数字で置き換えてみると思ったより多くいることを感じます。
人が多く利用する学校、役所、病院など色弱者に配慮したカラーユニバーサルデザインが必要となるでしょう。
また、欧米では12人に1人、フランスや北欧では10人に1人と日本よりも色弱者が多い国も存在します。今後日本で行われる東京オリンピックでたくさんの方が日本に訪れます。誰が見ても理解しやすいサインの一つとしてカラーユニバーサルデザインに配慮したサインを利用してみてはいかがでしょうか。
次回は、カラーユニバーサルデザイン認定サインのご紹介をしたいと思います^^
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