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こんにちは!東京支店の小笠原です。

今回のサインの知恵袋では、3回に分けて「色が見える仕組み」や「色合わせ」についてご説明したいと思います^^
色が見える仕組みが分かると、(商品を製作するときなど)色を色番号で指定しカラーチップでお客様に確認してもらう大切さがよく分かります。

1)色が見える仕組み
2)印刷物とモニターの色の見え方の違い
3)色合わせの仕方

お客様と室名札/看板のレイアウトについてお打ち合わせをしている際、色に関して下記のような大雑把な表現で言われることが多いのですが
同じ色の室名札でも【写真を撮影した場所】や【印刷物とモニター】によって異なった色の見え方になります。

●「レイアウトは送ったデータの通りにしてほしいけれど、色に関してはお任せしたい。」
●「写真を撮って送るから、その写真に近い色にしてほしい。」
●「明るすぎない緑色にしてほしい。」 など

→仕上がったときに「思った色と違った!」などの色のトラブルをなくすために
カラーチャートを使用し見本通りの色になっているか照合して確かめたり、日塗工やDIC色見本帳にある色番号を指定しお客様に確認していただいています。

それでは、1)色が見える仕組み についてご説明します!

目次目次

  1. 色とはなにか
  2. なぜ色が見えるのか
  3. 光によって色の見え方が変わる
  4. 照明によって色の見え方が変わる
  5. まとめ

1,色とはなにか

物理的にいうと「色」とは「光」のことです。
そして「光」は「電磁波」であるといえます。
「電磁波」と聞くと、赤外線やレントゲンのX線などを思い浮かべると思いますが
「電磁波」には、私たち人間が目で見ることが出来る光があります。
この光を可視光といい、波長範囲は380〜780nmあります。

色の仕組みTOP-01

※nm(ナノメーター)・・・長さの単位のこと。1nmは10億分の1メートル。
では、なぜ色が見えるのかご説明します。

2,なぜ色が見えるのか

「光源」「物体」「視覚」の3つがそろって色が認識されます。
人間が目で見ることが出来る光(可視光)が反射・吸収され、反射した光が色として認識されるため、色が見えます。
例えばりんごの場合、赤系統の色が反射し、それ以外の色が吸収されたため赤く見えます。

 

色の見え方

色の仕組みTOP
当たり前のようにいつも色が見えているので、反射した光が色として認識されていると言われても
あまりピンとこないですよね・・・^^;
ただ、光が色にとても関わっていることはなんとなくイメージ出来たのではないかと思います。
では、光によってどのように色の見え方が変わるのかご説明します。

3,光によって色の見え方が変わる

場所によって、異なった色の見え方になるのは「光」による影響が強いです。
光の性質により下記のような見え方になります。

■光が反射・吸収した見え方
上記でりんごを例に説明した見え方です。
光が反射・吸収され、反射した光が色として認識されるため、色が見えます。
物体表面の特性によって、キメや光沢の質感が決まります。

りんご

■光が透過した見え方
光が通過すると、色が透けて見えます。
ガラスは光を通過させるので、色が透けて見えます。

グラス

 

■光が屈折した見え方
光が斜めに通過すると、実際の位置とはズレて見えます。
光がガラスや水などの物質の境界を斜めに通過するときに起こります。
これは光の進路が変化すると起きる現象です。

グラス2

 

■光が干渉した見え方
光の波の山と山が振幅すると、さまざまな色が流れるように見えます。
シャボン玉や貝殻の内面、オパールなどの宝石に見られます。
これは光の波の山と山が足されて振幅を大きくしたり、山と谷が合わさって
振幅を小さくしたりすることで起こります。

シャボン玉

4,照明によって色の見え方が変わる

2.の光についての説明は、自然界における「光」による色の異なった見え方ですが
4.では人工的に作られた照明による色の異なった見え方についてご説明します。

■昼光(太陽光)
自然で美しい色に見えます。
光に赤〜青紫まで均等に色が含まれているからです。
使用される場所:公共施設、オフィス

フルーツ1

 

■白熱電球
全体にオレンジみを帯びて見えます。
光に青・緑成分が少なく、赤成分が多いからです。
使用される場所:リビング、スーパーなどの食品売り場

フルーツ2

 

■昼光色蛍光ランプ
全体的に青っぽく見えます。
光に赤み成分が少ないからです。
使用される場所:事務所、勉強部屋

フルーツ3

 

■水銀ランプ
緑っぽく不気味に見えます。
光の中の赤み成分が極端に少ないからです。
使用される場所:道路、グラウンド

フルーツ4

5,まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、「色が見える仕組み」についてご説明させていただきました。
「光」によって、異なった色の見え方になることはご理解いただけましたでしょうか?
色が見える仕組みが分かると、(商品を製作するときなど)色を色番号で指定しカラーチップで確認してもらう大切さがよく分かると思います。

3回に分けて「色が見える仕組み」や「色合わせ」についてご説明いたしますので
次回もまたご覧いただけると嬉しいです。

1)色が見える仕組み
2)印刷物とモニターの色の見え方の違い
3)色合わせの仕方

 

 

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