こんにちは!川口です。突然ですが、問題です!
Q:普段見かける上図の車椅子のマークは次のうちどちらが正しい意味でしょうか。
①「車椅子の方が利用できる設備や建物、場所」
②「車椅子専用または車椅子優先の設備や建物、場所」
③「障がい者が利用できる設備や建物、場所」
正解は本文を読み進めて頂くと分かります…!?♂️?
目次
- 車椅子マークの本当の意味
- 国際シンボルマークの誕生
- 国際シンボルマークの現状とまとめ
1,車椅子マークの本当の意味
最近公共施設やバスの中、ショッピングセンターでも見かけるようになった車椅子ピクトですが、
なんとなく「車椅子のスペースかな?」と思う方も少なくないかと思います。
内閣府のウェブサイトでは、「障がい者のための国際シンボルマーク」という名前で紹介されておりますが、
車椅子マークの正式な名称は「国際シンボルマーク」です。
「国際シンボルマーク」というのは、「International Symbol of Access」という名称を日本語に訳したものとなっております。
(以下「国際シンボルマーク」と統一してご紹介いたします。)
また、「対象としているのは すべての障がい者」となっております。
車椅子の絵柄なので誤解されやすいのですが、車椅子の人だけに限定されたマークではない、ということですね。
そのため、最初の問題の答えは③「障がい者が利用できる設備や建物、場所」となります。
2,国際シンボルマークの誕生
国際シンボルマークは1969年国際リハビリテーション協会によって制定されたマークです。
今では国際的に通用する規格を制定するISO(International Organization for Standardization(国際標準化機構))でも
標準化されています。
また、日本でこの国際シンボルマークを管理している日本障害者リハビリテーション協会のホームページでは
以下のように記載されています。
国際シンボルマークについて
国際シンボルマークは、障害をもつ人々が利用できる建築物や施設であることを示す世界共通のマークです。障害をもつ人々が住みやすいまちづくりを推進することを目的として、1969年に国際リハビリテーション協会(RI)により採択されました。当協会は日本におけるこのマークの使用管理を委ねられており、このマークの正しい理解と普及に努めています。
このように、国際シンボルマークは「すべての障害を持つ人々」を対象としたマークになっているのです。
3,国際シンボルマークの現状とまとめ
今回のまとめとして、国際シンボルマークの名称・意味は以下のようになります。
・車椅子マークの正式名称は「国際シンボルマーク」
・意味は「障害をもつ人々が利用できる建築物や施設である」ことを示す
・対象は「すべての障害を持つ人々」
国際シンボルマークは、「車椅子マーク」という言葉が広く浸透していることもあり、
車椅子に乗った人が絵柄となっていることで誤った解釈を生みやすい、という現状があります。
普段生活している中で見かけるこの国際シンボルマークですが、
今回この記事を通して、正しい意図を理解していただければ幸いです。
国際シンボルマークがある室名札を見かけた際は、
是非、どの用途のために配置されているかを思い出していただければと思います。