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サインの種類で多いのはアクリル樹脂板を使用したサインです。

・・・実はアクリル樹脂板は通称で、正式名称はメタクリル樹脂板といいます。

耐久性に優れ、加工がしやすいため幅広く活躍している素材のひとつです。
ですがそんなアクリルにも取り付け場所によっては不向きな場合もあります。

今回はメタクリル樹脂板の特性についてご紹介いたします!

目次目次

  1. アクリルの種類
  2. 伸び縮みについて
  3. 設置に不向きな場所
  4. その他の特性
  5. フジタのアクリルサイン
  6. まとめ

 

1. アクリルの種類

アクリルには大きく分けて2種類あります。

押し出し板とキャスト板です。
見た目にはほぼ違いはありませんが、値段は倍ほど違います!
なぜそこまで違うのか?!まとめてみました。

押し出し板

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粘土状のアクリル樹脂をローラーから押し出して作る製法。
簡単な、穴開け、切削、折り曲げ等に、適しております。
厚みが20mmまで。

【長所】
・板厚の寸法精度に優れる
・接着しやすい。溶剤接着に向いている。
・熱曲げ加工しやすい
・キャスト板より安価

【短所】
・色板の種類が少ない
・キャストに比べやや硬度が低いので反り易い
・溶液や薬品でクラック(ヒビ)が入り易い
・高速切削加工に向かない(過熱部分が融けるため)

キャスト板

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2枚のガラスの間にアクリル原材料を注入し、硬化させて作る製法。
大判サイズ、板厚の厚い板はキャスト板しかなく、アクリルの表面にレーザー彫刻、切削加工を施す場合に最適。
厚みはどこまでも分厚くできますが、規格は50mm(透明のみ)まで
黒、白、乳白色は20mmまで。その他は15mmまで。

【長所】
・色板が豊富にある
・押し出しに比べて硬度がある(反り難い)
・押し出しに比べてクラックの混入が少ない
・電動ノコギリなど切削個所に熱の掛かる加工がしやすい
・板の厚みや大きさなどオーダーメイドが可能

【短所】
・押し出しに比べて溶剤接着に時間が掛かり接着強度も低い
・板の厚みが一定ではない。
・高価である

2. 伸び縮みについて

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アクリル樹脂板は、温度変化による伸び縮みが起こるため、温度変化が著しい場所への設置には注意が必要です。
長さ1mに付き10℃変化すると約0.7~2mmほど伸縮します。
使用温度はー40℃〜+65℃

また湿度や乾燥よっても伸縮しますので、取り付けの際にはクリアランス(隙間)をみることが必要です。

3. 設置に不向きな場所

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先ほどいったように著しく温度変化する場所には不向きです。
例えば施設名など外部の“高所”に取り付けるサインなどです。
その場合アクリル板ではなく伸び縮みがほんの僅かであるアルミ複合板をお勧めいたします。

フレームにはめていても夏季には板が膨張して反り返りやすくなったり、
冬季には縮んでしまい、いずれもフレームから外れてしまう恐れがあります。

4. その他の特性

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【耐候性】
屋外で使用しても特に問題はない。
透明度や強度の低下は極めて低い。
条件により異なりますが、10~20年程度の耐久性がある。

【燃焼性】
燃焼性は木材とほぼ同程度で、着火温度は400℃、一般の消火方法で消火できます。
燃焼速度は遅く、引火性はありませんが炎や高温源には近づけないで下さい。

【電気絶縁性】
高電圧に耐え、絶縁材料として広く利用されております。

【使用温度】
使用温度はマイナス40℃からプラス65℃です。高温になると変形する性質がある。

【硬さ】
アクリルの表面の固さは、ほぼアルミニウムと同じです。
浅いキズであれば、研磨による再仕上げができます。

【比重・衝撃強度】
比重は1.19、耐衝撃強度はガラス1に対し、10~16倍。

5. フジタのアクリルサイン

フジタには押し出し板、キャスト板どちらもございます!

先ほどの説明にあったようにそれぞれ特性がありますので、
用途によって使い分けをしています。

主に多いのが接着や加工のしやすい押し出し板で、
切削加工に使用する場合にはキャスト板を使用しています。

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同じGFプレートのシリーズでも、
在空表示の加工があるGFMプレートだとキャスト板になります♪

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6. まとめ

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サイン業界でもよく扱うアクリル板ですが、
なんといっても一番の特徴は加工のしやすさ!ですよね。

その上比較的安価なので新商品の試作品などを作るのにもよく使用しています。

 
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