最近、弊社サインメーカーに国際シンボルマークについてのお問い合わせがありました。
「お客様から国際シンボルマークを使うように言われたんですが…何のマークですか?」とこっそりと言われました。
その気持ち!わかります!
マークは見た事あるのですが、「国際シンボルマーク」と言われるとどういったマークかすぐに浮かびませんよね。
正直私も最初聞いた時は知りませんでした!多数ご質問が来ますので地域によって建物の基準として定められているのかもしれません。
そこで今回は国際シンボルマークとは何なのかご紹介します^▽^
目次
◆ 国際シンボルマークのピクト
◆国際シンボルマークは何の為にあるのか?
◆ 国際シンボルマークの使い方
◆ まとめ
国際シンボルマークのピクト
国際シンボルマークとは何なのか?それはいたって簡単!
皆さんが見たことがあるこのマーク。青背景に車椅子のマークです。
弊社株式会社フジタのピクトで言うと下記マークが該当します。
弊社フジタでは、「J(英語のジェー)」マークと呼ばれています。
しかし、気をつけて頂きたいのは、該当しているといってもJISマークでの近似でのご提供となります。
というのも国際シンボルマークを広めている財団法人日本障害者リハビリテーション協会様は、商標登録を行っているためデザインの比率等を公開していないのです。
財団法人日本障害者リハビリテーション協会 様ではアクリル樹脂板・ステッカー・磁石付きステッカーを直接発売しています。下記リンクからご購入頂けます。
http://www.jsrpd.jp/static/symbol/symbol_02/index.html
しかし、建物などに使用する場合には、素材、耐久性、サイズ、デザインの兼ね合いから近似で使用することが多くあります。その様な場合にも国際シンボルマークの考えに乗っ取ったサインを考える必要があります。ピクトの見た目に関しては下記のような記述があります。
- 国際シンボルマークは、常に総会で定められたデザインと比率を守って使用しなければならない。またシンボルマークを複製する場合は、この決議に従わなければならない。シンボルマークの色は、他の色を使わなければならない特別な理由がない限り、国際道路標識法(International Road Sign Conventions)に従って、濃い青の地に白を使用することとする。図柄は、顔を右に向けた形にしなければならない。ただし、方向を示す目的がある場合は、図柄全体を左向きにしてもよい。
- 国際シンボルマークのデザインを変えたり、書き加えたりしてはならない。ただし、シンボルマークそのものの形を否めない限りは、方向や対象を明らかに示すために、ほかの図柄や文字を併用してもよい。
とのことです!
縛りはあるものの自由に応用できるようです。
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/other/z00014/z0001406.html
国際シンボルマークは何の為にあるのか?
国際シンボルマークのピクトがどんなものか分かったところで、国際シンボルマークは何の為にあるのか!
国際シンボルマークとは、公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会(JSRPD)が取り扱うマークで、「障害のある人々が利用できる建築物や公共輸送機関であることを示す、世界共通のマーク」です。
私達建築業界では、多目的トイレとして使うことが多いのですが、トイレに限らず障がいのある人々が利用するものに使用するマークです。駐車場の車椅子マークも同じように使用されていますよね!
弊社では、かすみの里様で国際シンボルマークを優先駐車場として利用したことがあります。
国際シンボルマークの使い方
- 現在、国や自治体において、建築物への設置基準が制定されております。
建築物にマークを設置する際は、国(バリアフリー新法)や自治体(まちづくり条例)などの設置基準にもとづき使用することを推奨しています。- 公共輸送機関に設置する際は、障害のために移動能力が限定されている方に、安全に利用できるスペースが確保されていることを確認し、設置者の責任の上でご使用下さい。
http://www.jsrpd.jp/static/symbol/symbol_01/index.html
国際シンボルマークは、建築物への設置基準が制定されているので、それにのっとった場所でないと使用する事ができません。国際シンボルマークをつけるように言われたとき、その施設の設置基準が規定を満たしているか必ず確認しましょう!
まとめ
今回、国際シンボルマークを調べ私自身もとても勉強になりました。建物以外にも車に貼ったりと色んな用途があることを初めて知りました。今回の記事にはその点はに触れていませんが、是非とも皆さんに関心を持って頂きたいです!
他にも障がい者向けのマークがたくさんありました。
- 盲人を表示する国際的標識
- 世界ろう連盟が定めた聴覚障がい者を示す世界共通のシンボルマーク
- 全国中途失聴者難聴者団体が定めている難聴者を表す国内で通用するマーク
こういったマークはまだまだ認知度が低いのですが、誰もが気持ちよく生活していく為にも関心を持っていきたい内容ですね^^