こんにちは!東京支店の小笠原です。
今回は、わたしたちがよく目にしている安全標識(セーフティサイン)に用いられている「6つの安全色」についてご説明いたします!
安全標識とは、わたしたちの生活環境の中で「安全」・「安心」・「快適性」を保つために作られたサインのことを言います。
例えば・・・・道路の交通標識や工事現場の立ち入り禁止・非常口の誘導灯などが挙げられます!特に工事現場の立ち入り禁止のサインは、黄色と黒を色を用いたサインで分かりやすいですよね。黄色と黒の色の組み合わせを見ると、「立ち入ってはダメなんだな。」「危険な場所なのかな。」と無意識に判断出来ます。
そのため色は「安全を認識するサイン」においてとても重要視されており、安全標識にはJISが定めた「6つの安全色」が使用されています!
それでは、JISとは何かというところからご説明いたします。
※「安全色」・・・安全を図るための意味を備えた色のことです。
目次
- JIS(日本工業規格)とは
- 6つの安全色とは?
- 安全色の効果を高める4ヶ条
- 安全色を用いたピクトサイン(安全標識)をご紹介
- まとめ
1,JIS(日本工業規格)とは
Japanese Industrial Standardの略で、日本の国家規格(国が定める規格)のことを言います。
簡単に言うと「決めごと」のことで、 みんなが共通して使えるようにしようと作られたものです。
自動車や電化製品などの工業製品生産に関するものから、文字コードやプログラムコードといった情報処理に関する規格なども、JISによって規定されています。
ー「安全標識」の色がJISに定められた背景ー
「安全を認識するサイン」はとても重要視されていますが、安全標識に用いられる色は日本国内で取り扱う管轄官庁や都道府県によって違い、必ずしも一致しているわけではありません。
同じ赤でも絶対にこの赤でなければいけないという厳密的な決まりはないため、JISでは色の整合性を図る事を目的として安全色についての規定がされています!
また、JISにおける安全色は事故や人体への危険防止・緊急事態への対応などを迅速かつ正確に行う事も目的としています。
そのため、出来るだけ単純な形と色表示が行われ、視覚的に容易に認識出来るよう標準化されています。
2,6つの安全色とは?
JISでは「赤」「黄赤」「黄」「緑」「青」「赤紫」の6つを安全色と指定しています。
また、安全色を引き立たせる対比色(文字や記号などに使用する)として、無彩色の白と黒を指定しています。
6つの安全色と2つの対比色には、それぞれ下記のような意味があります。(画像は、近似の色を使用しています。)
▼1つ目は「赤」です。
【防火】防火設備の位置を表示する安全マーキング
【禁止】禁煙、立入禁止などの禁止標識
【停止】緊急停止ボタン、停止信号機 などに使用されています。
▼2つ目は「黄赤」です。
【危険】スイッチボックスの内ふた、機械の安全カバーの内面
【名示】救命いかだ、救命具、水路標識、飛行場救急車、燃料車 などに使用されています。
▼3つ目は「黄」です。
【警告】高電圧危険、爆発物注意などの警告標識、感電注意などの警告標識、踏切遮断機、踏切警報機、クレーン
【明示】駅舎、改札口、ホームなどの出口表示 などに使用されています。
▼4つ目は「緑」です。
【安全状態】安全旗および安全指導標識
【進行】進行信号旗 などに使用されています。
▼5つ目は「青」です。
【指示】保護めがね着用、修理中などを示す指示標識
【誘導】駐車場の位置および方向を示す透過色光による誘導標識 などに使用されています。
▼6つ目は「赤紫」です。
【放射能】放射能標識、放射能警標 に使用されています。
続いて、安全色を引き立たせる対比色(文字や記号などに使用する)の2色です。
▼1つ目の対比色は「白」です。
【通路】通路の区画線および方向線ならびに誘導線標識に使用されています。
▼2つ目の対比色は「黒」です。
【通路】安全標識、警標の図記号、警告標識、補助標識の文字に使用されています。
では、これらの選定された色の効果を高めるためには、どのような点に注意すればよいでしょうか。
3,安全色の効果を高める4ヶ条
選定された色の効果を高めるためには、以下の4点に注意が必要です。(文部科学省後援 色彩検定公式テキスト1級編より)
①場所の選定
→全体の色彩を考慮し、乱用を避ける
②周囲の状況
→安全色を引き立たせるように、周囲の色及び環境を整備すること
③照明
→十分に明るく照明されていること
④保全
→常に汚れをぬぐい、変退色したものは速やかに補修または交換すること
4,安全色を用いたピクトサイン(安全標識)をご紹介
最後に、安全色を用いるピクトサインをご紹介致します。
▼非常口に用いられるサイン
安全色の緑(10G4/10)は、標識面積の少なくとも50%を占めなければならないとされています。
安全色の緑(10G4/10)を使用しているピクトサインは他に、「救護室」や「避難場所」などがあります。
吊下サインに使用されることが多いピクトサインです。
▼禁煙場所に用いられるサイン
安全色の赤(7.5R4/15)は、標識面積の少なくとも35%を占めなければならないとされています。
安全色の赤(7.5R4/15)を使用しているピクトサインは、「立入禁止」などがあります。
4,まとめ
安全色について、ご利用いただけたでしょうか。
安全色とは、安全を図るための意味を備えた色のことで、JISでは色の整合性を図る事を目的として安全色についての規定があります。
表示の色を統一することで、認識することが出来ますね。
街にあるサインをぜひ意識して見てみてください^^