こんにちは!京都の村川です。
お花見のシーズンはみなさま楽しくお過ごしになりましたでしょうか。今年はフジタでもお花見を企画し、仕事帰りに岡崎公園で夜桜ライトアップの元で宴会をしました。見頃を迎えた満開の桜は、とっても綺麗で写真を沢山撮ってしまいました。
さて、写真をとるのに欠かせないカメラ。
そのボディの多くは業界内でプラスチックの王様と呼ばれるポリカーボネートが採用されています。プラスチック素材の中で最高ランクの耐衝撃性を持つ軽くて丈夫なポリカーボネートはカメラのほか、iPhone(5)のボディや、車のパーツやヘルメットなど野外でも耐える丈夫さが生かされた製品のほか筆記具・文房具・メガネなど日常生活に欠かせない物に使われています。
ここでちょっとしたクイズです。プラスチックの「王様」は「ポリカーボネート」とご紹介しましたが、プラスチックの「女王」はみなさまご存知でしょうか。
プラスチックの「女王」は、その大変高い透明性による美しさと高い耐衝撃性による強さを持つ素材、「アクリル」なのです。
DIYでも人気でホームセンターでも売っていたりするので素材そのものを知っている方も多いかもしれません。
フジタの商品でも、このアクリルから作られた板を多くの商品に使用しています。
今回の知恵袋ではサインに欠かせないアクリル板についてその特性や、種類についてご紹介したいと思います。
目次
- アクリル板とは
- 押し出し板とキャスト板
- 色のバリエーション
- まとめ
1,アクリル板とは
アクリル樹脂そのものは、建築材料・アクリル繊維・塗料など、生活のあらゆる場面で用いられている大変汎用性の高い素材です。
アクリル板は、アクリル樹脂で作られた板のことで、ガラスを上回る非常に高い透明性を持ちながら、ガラスより軽く・高い耐衝撃性を持ち(割れにくい)ます。ポリカーボネートとともに有機ガラスなどと呼ばれることもあり、その特性を生かし水族館の巨大水槽などにも採用されています。
2,押し出し板とキャスト板
また、アクリル板には押し出し板とキャスト板の2種があります。
押し出し板とは・・・溶かしたアクリル樹脂をローラーに流し込み押し出し成型する作り方です。高い熱が加わると溶けてしまうため高速切削加工は不可となります。(簡単な穴あけは可能です)
熱で柔らかくなる特性を生かして曲げ加工には適しています。
キャスト板とは・・・上下二枚のガラス板を重ね合わせた型にアクリル原料を流し込む作り方です。
押し出し板に比べ高価ですが、硬いため反りが出にくい素材で、分子量が細かいため高速切削加工に適しています。また、溶剤に溶けにくいなどの特徴があります。
以上の特徴から、フジタでもルーター加工(高速切削加工)では、アクリルは押し出し板ではなくキャスト板を使用するなど用途に応じて使い分けています。
詳しい特性はこちらの記事をご覧ください♪
3, 色のバリエーション
アクリル板は、透明性が高いとお話ししましたが、色素を混ぜることで不透明色のバリエーションも作ることができ、各アクリル板メーカーがいろんな色板を出しています。
以下にフジタの規格商品に使われているアクリルと代表的な商品をご紹介します。
白ツヤ(2・3・5t デラグラスまたはパラグラス(点字の場合))
白マット板(コモグラスDFA2 M)
黒マット板(コモグラスDFA2 502K)
ライトグレーマット板(パラグラスF1 9903K)
ダークグレーマット板(パラグラスF1 9905K)
アイボリーマット板(カナセライト7433)
ガラスアクリル板(コモグラス148Kガラスカラー)
透明アクリル板(コモグラスPクリア)
乳半アクリル(コモグラス432L)
4,まとめ
いかがだったでしょうか。
身近な素材、アクリル板ですがいろんな種類があることが伝わりましたでしょうか。
当サイトでも、アクリル製サインの検索ができますので、ご検討くださいませ。