みなさん、こんにちは!最近暖かくなってきて気持ちいいですね〜^^
ただ、自販機でホットコーヒーが少なくなってきてちょっと悩ましい村川です。
ご注文をいただく中で、「UV印刷とシルクの違いって何ですか?」とご相談をいただくことがよくあります。
印刷方法などについては、なかなか一般に知られていないことも多くありますね。
今日は、シルク印刷について手順や特性をご紹介していきます。
目次
- シルク印刷とは
- シルク印刷の仕組み
- メリットデメリット
- まとめ
1,シルク印刷とは
シルク印刷とは・・・シルクスクリーン印刷の略で孔版画技法の一種。もともとはシルク(絹)布を使っていたのが名前の由来。現在ではナイロンなど合成繊維の布がメッシュとして主に使用される。
普通のハンコなどは、板を削り凸部分にインクをつけ、凹部分はインクがつかない性質を利用して版が作られています。
シルクスクリーン印刷のような孔版はシルクのようにメッシュ状の孔のあいた布がインクを通す性質を利用した印刷方法です。
ハンコなど、多くの版は版に対して像が逆さまに印刷されるのに対し、シルクスクリーンはみたまま印刷されることも特徴の一つです。
日常ではTシャツなど衣服のプリント、陶磁器などへの印刷、屋外看板などにも活用されています。
その他、アンディ・ウォーホルや横尾忠則といった著名な作家の作品に見られるように、現代美術の作品に使用されることもあります。
2,シルク印刷の仕組み
では、次にシルク印刷の手順を見てみましょう。
まず、図のように版が作られます(製版工程)。
図はかなり省略したものですので、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も是非ご覧ください♪
そして、出来た版を使い印刷していきます(印刷工程)。
印刷したい基板に版をずれないようにセットして、インクをスキージーというヘラで刷り込みます。
版のインクを通す部分にだけインクがつき、サインが出来上がります。
また、シルク印刷はあらかじめ作ったインクを1版あたり1色ずつしか印刷できないため、1つの版での混色表現や多色刷りができません。またグラデーションも基本的にはいたしかねます。
一方、ダイレクトUV印刷機はC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(黒)の4色のインクを印刷機のノズルから排出するときに配合し色の表現を行います。
そのため、インクの割合を変えることで、幅広い色の表現が可能です。
シルクは上の図のように2色なら2版、4色なら4版と使っている色の数だけ版が必要なため多色刷りは非常に高コストとなります。屋内で多色刷りをお考えの場合はダイレクトUV印刷をオススメいたします。
4,メリットデメリット
シルク印刷のサインは、インクが厚く耐候性に優れているため、非常に高品質の屋外サインとなりますが、シルク印刷の手順をご紹介したように、シルク印刷には製版工程が必要です。
そのためダイレクト印刷に比べると高コストになってしまうといったデメリットもあります。
加えて、実際の印刷工程には職人が一つひとつのサインにインクを塗り込んでいく手作業が必要となりますので、量産や納期の点でも制限があります。
以下にシルク印刷のメリットとデメリットをご紹介しますのでご覧ください。
メリット
- インクが厚く塗れ、下地の色に影響されにくい(=隠蔽性が高い)
- 屋外で使用された場合に、変形、変色、劣化などを起こしにくい(=耐候性に優れている)
- インクの種類が豊富で決められた色を表現しやすい
- プリントする素材を選ばず何にでも印刷出来る
- 版を一度作れば大量生産が可能(たくさん作るほど1枚辺りが安くなる)
デメリット
- 製版に時間がかかるため、納期が1週間以上かかる
- 1色1版いるので、色数が増えるほど価格が上がる
- 製版代が高いため、少量の印刷だと割高になる
- 製作には職人の技術が必要
5,まとめ
いかがだったでしょうか。
フジタはダイレクトUV印刷機が主流ですが、屋外施工の場合はインクジェットやカッティングシート表示以外にシルク印刷も承ります。
状況に応じて適切な表示方法をご提案させていただきますので、ぜひご相談ください。