こんにちは!東京支店の小笠原です。
みなさんは、町の景観を守るための法律(条例)があるのはご存知ですか?
当たり前のようにみている町の景観を守るため
看板の色や建物の高さなどその土地によって決まりがあります。
今回は、町の景観を守るための法律【景観法〜景観条例〜】についてご説明します。
景観法の実例として、「那須高原」を挙げてご説明します。
(以前、那須高原に行ったことがあるので、写真を通じて雰囲気もお伝えできたらと思います。)
まずは、「景観とはなにか?」というところからご説明いたします。
目次
- 景観とは
- 景観を守るための法律「景観法」とは
- 栃木県 那須高原とは
- 那須高原で行われている景観法
- まとめ
1,景観とは
私たちの周囲に広がる「眺め」のことを景観といいます。
「景」=全体の眺め
「観」=見る事によって、形成されるイメージや感情のこと
例えば、お台場を例に例えると、「景」は緑の自然とビルなどの人工物が入り交じった空間を指し、
「観」は都会的やキレイなどの感情(そこから認識される良さ)のことを指します。
★「良い眺め」を作るために、視覚環境に関する色彩はとても重要と言えます。
2,景観を守るための法律「景観法」とは
2004年6月18日に公布し、2005年6月1日に全面施行された日本初の景観に関する総合的な法律のことを言います。
「美しく風格のある国土の形成」「潤いのある豊かな生活環境の創造」「個性的で活力ある地域社会の実現」などを目的とした景観を守るために出来た法律です。
2004年以前は、景観を守る具体的な法律がなかったため開発のために、景観が破壊されることがあったようです。
その町の景観を守る事によって、「その町らしさ」が明確となりますね。
3,栃木県 那須高原ってどんなところ?
那須高原は、栃木県北部の那須岳の南側山麓地域にあります。(東京から約180kmの距離にあり、東京と仙台のほぼ中間に位置しています。)
自然に溢れており、観光と農林業の町と言われている場所です!
◎西部には、雄大な那須連山(主峰・茶臼岳(1,915m))がそびえている。
◎歴史ある那須温泉、多くの宿泊施設や別荘地、殺生石などの史跡やテーマパークがある。
◎広大な酪農地帯がある。
◎南東部には、里山の農村風景や松尾芭蕉や義経伝説に代表される様々な史跡が広がっている。
これらのことから那須高原には、景観資源がたくさんあることが分かります。
では、歴史や自然溢れる町の景観を守るためにどのような景観条例を定めているのでしょうか。
4,那須高原で行われている景観条例
豊富な景観資源を守り、快適な生活環境と地域の活性化を図ることを目的として、『那須町景観計画』が平成20年3月6日に策定されています。
この『那須町景観計画』を実行するために、平成20年4月1日から「那須町景観条例」が定められました。
建築等に関しては、届出・勧告による規制を行っており、必要な場合は建築物等の形態、色彩、意匠などに関する変更命令を出しています。
那須高原で行われている景観条例の中で、「那須塩原市屋外広告物条例」という条例があります。
この条例は、那須塩原駅周辺や那須塩原駅、観光地を結ぶ道路沿線のイメージアップを図るために施行されたもので
広告物の板面、支柱及び裏面はこげ茶色、文字は白色または黒色とする色彩規制がされています。
そのため、コンビニエンスストアで有名なセブンイレブンやファミリーレストランのCOCO’S(ココス)は、茶色と白で標記されています。
※景観条例・・・景観と調和した環境を確保・整備するために各地方自治体は定めている条例のことです。
2005年に全面施行された「景観法」により、景観問題に対して実効性・法的強制力をもてるようになりました。
5,まとめ
「景観法」について、理解していただけたでしょうか。
「景観法」があることによって、その町の景観を守ることが出来、快適な生活環境・地域の活性化を促すことが出来ます。
建物を立てる・大きな看板を取付けるなどの計画があれば、その地域を調査し、条例も把握する必要があります。
今回は、那須高原で行われている景観条例を実例に挙げてご紹介いたしました。
以前、京都府で行われている景観条例を実例に挙げてご紹介した記事がございますので合わせてご覧くださいませ!