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こんにちは!東京支店の小笠原です。

今回のサインの知恵袋は、「色番号を指定しよう」の第3段完結編!【色合わせの仕方】についてご説明します。
※今回ご紹介する色合わせの方法は、あくまでも以前私がフジタの子会社「株式会社ブリッジワン」の原稿担当だったときに行っていたものです。

色番号を指定する大切さを知っていただくため、「色が見える仕組み」「印刷物とモニターの色の見え方の違い」では、
色が異なって見える原因など下記内容について詳しくご説明させていただきました。合わせてご覧いただけると、今回ご説明する【色合わせの仕方】についてご理解いただけると思います。

・なぜ色が見えるのか
・光の影響によって色の見え方が変わる
・印刷物とモニターの色がなぜ異なって見えるのか

1)色が見える仕組み 2/16更新
2)印刷物とモニターの色の見え方の違い 3/2更新
3)色合わせの仕方 3/16更新予定

それでは、色合わせの仕方 についてご説明します。

目次目次

  1. 色合わせはどんなときに必要?
  2. 色見本の種類
  3. 色合わせの方法
  4. まとめ

1,色合わせはどんなときに必要?

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1)イラストレーターのデータがなく、印刷物や画像データを元に※トレースをしなければいけないとき(名刺のデータやJPGデータしかないとき)
2)日本塗料工業会(日塗工)やDICグラフィックス株式会社(DIC)が指定する色見本の色番号を指定するとき

※トレース・・・なぞる。写すという意味。お客様からいただいたデータが印刷データとして使えない/データがない場合、
画像や印刷物をなぞり使えるデータとして作成すること。

原稿作成は、デザインでよく用いられているイラストレーターというグラフィックデザインソフトを使用し
パソコンのモニター上で看板や銘板のデザインを行います。
パソコンのモニターで見る色と印刷した色では、色の表現方法が異なるためどうしても異なった色になってしまいます。
そのため、仕上がってから「思った色と違った。」などの色のトラブルをなくすため、カラーチャートを使用し見本どうりの色になっているか
照合して確かめたり、日塗工やDIC色見本帳にある色番号を指定しています。

日本塗料工業会(日塗工)やDICグラフィックス株式会社(DIC)などの単語が出てきましたが・・・
聞き慣れていない人もいるかと思います。
2,で説明していきます!

2,色見本の種類

色見本(色番号)として用いられている代表的な3つを箇条書きでご説明します!

1)日塗工
・一般社団法人 日本塗料工業会が定めた色見本のこと。
一般社団法人 日本塗料工業会は塗料製造業の団体であり、塗料用標準色の発行、各種自主管理、統計資料の発行などを行っている。
・日塗工番号は塗料用の標準色で、2年に一度発行されている。
・日本工業規格(JIS)で定められた色も入っていて、建築、構造物、設備、機械、景観設備、インテリア、エクステリア等の業種で多く用いられている。
2)DICカラーガイド色見本帳
・DICグラフィックス株式会社が定めた色見本帳のこと。
DICグラフィックス株式会社は、印刷インキ、有機顔料、PPSコンパウンドで世界トップシェアの化学メーカーであるDICグループの1つ。
・DICカラーガイド色見本帳は印刷用の色見本
・通常のカラーガイドの他に日本の伝統色、中国の伝統色、フランスの伝統色といった様々なカラーガイドもある。
3)PANTONE
・米・パントン社が定めた色見本帳のこと。
パントン社はアメリカ合衆国本社の企業で、グラフィック関連事業を業務として行っている。
・PANTONEは、印刷用の色見本
・世界共通で認識されている色見本で、番号を伝えることが効率的。

「DIC」や「PANTONE」は印刷用の色見本であるのに対して、「日塗工」は塗料用の色見本です。
「日塗工」は塗料で色付けされているので、実際に塗料で調色できる色のみ掲載されています!
塗料を使用するエッチングやシルク印刷の場合は、「日塗工」を使用すると色の差異がなく表現出来そうですね^^
過去のブログ記事でも、色見本について詳しく書かれた記事があるので是非ご覧くださいませ。
色見本についての知識

色見本についてもご理解いただけたところで、さっそく色合わせの方法についてご紹介していきます!

3,色合わせの方法

イラストレーターに表示されるCMYKの数値を見て色合わせをする方法をご紹介します。(日塗工の色番号に指定する場合)

使用するものは下記の2点です。
*カラーチャート(DICグラフィックス株式会社発行)
*塗料用標準色 ポケット版(社団法人 日本塗料工業会発行)

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1)イラストレーターで色(CMYK)の数値を確認をする。

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2) カラーチャートを用いて、印刷したときにどの色になるか確認をする。

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3)カラーチャートと日塗工の色見本帳を照らし合わせ、一番色の近い日塗工の色番号を探す。

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このような手順で色番号の確認や指定を行っていました!
色を指定することになったときは「(今回ご紹介した手順で)数値を見てこちらで色合わせをする。」または「お客様自身に色番号を指定してもらう。」「工場に資料を送ってもらう。」ようにしていただいています。

4,まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、「色合わせの仕方」についてご説明させていただきました。
色見本は色を明確に伝えるための手段として、とても便利なツールだということが理解出来たと思います。
色見本には色番号が振られてるので、イメージしているカラーを色見本から探し、その色番号を伝えるだけで相手に伝えることが出来ます。

「色番号を指定しよう!」ということで、長々と三本立てで色についてご説明させていただきました。
ご覧いただきありがとうございました!

1)色が見える仕組み 2/16更新
2)印刷物とモニターの色の見え方の違い 3/2更新
3)色合わせの仕方 3/16更新予定

また、原稿の他に室名札・看板などでご不明な点がございましたらお気軽にご相談くださいませ!

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